日本一の五重塔は高さ54メートル。京都のシンボル的寺院
世界遺産
京都駅に降りて、まず駅近くの最も京都らしい寺を訪れてみませんか?正式には教王護国寺と称する世界遺産「東寺」です。
794年に開かれた平安京は、都城の中央南端に羅城門を構え、そこから北へ一直線に朱雀大路を大内裏まで走らせた。
本来は新都の外周を羅城でとり囲むつもりであったようだが、それは果たせず、羅城門の東西に官寺を同じ規模で建て、東寺、西寺と称した。
823年(弘仁14)、東寺に空海が入り、真言密教の道場とした。同年、西寺は守敏に与えられたが、平安中期の焼亡後は廃され、いま跡碑が残るだけである。
羅城門も平安中期には、地震や風水害になど都の騒乱によって、荒れるにまかせ、それは芥川龍之介の「羅生門」に描かれるような有様になって、やがて瓦解した。
そのため、平安京造営時の遺構としては、数度の再建を経た東寺だけが今日に遣る。
日本一の五重塔は高さ54メートル。京都のシンボル。弘法大師の寺。平安京以来同じ位置にある。
東寺の諸堂
東は大宮通、南は九条通に沿う幅広い堀や堂々とした築地塀が、大寺の偉容を示す。東寺の境内には東西南北それぞれの大門から入ることができるが、寺域の中央に、金堂、講堂、食堂が一直線に並ぶ奈良時代様式の伽藍配置を眺めるには南大門から足を踏み入れます。
南大門から入って、北に歩き、食堂近くの受付で拝観料をおさめて、五重塔を含む中央のエリアを見学する。
まず講堂に入る。この建物は外観も内部もまだ朱塗りの木肌をあざやかに残している。
堂内は思いのほか明るい。内陣は広く、中央の如来部に大日如来、向かって右の菩薩部には、金剛波羅密多菩薩、左の明王部には不動明王の各座像を囲むように、21体の仏像が「立体曼茶羅」の世界をあらわして、真言密教の具現をみることができる。
金堂は、講堂より一段と大きく、堂々とした東寺の本堂で、中央の本尊薬師如来の光背の上には十分な余裕がみられるほどの高さである。
本尊薬師如来像の台座の周囲には十二神将が配され、また日光、月光の両脇侍菩薩はこころもち顔を傾けて、拝む私たちの顔をみつめるようで、このわずかな傾きが、まこと慈しみにあふれていてこの仏像の前から立ちさりがたい思いをいだく。
五重塔の内部
空海が講堂とともに五重塔造営に着手して以来、この塔は4度の火災で焼失しており、現在の5代目の塔は1644年(寛永21)に徳川家光の寄進で再建したもので、高さ約55mと国内の古塔では最も高く、京都の象徴として聳えている。
五重塔の初層内部には中央に心柱が立ち、これを大日如来とみたて、その周りを四尊の如来、八尊の菩薩が囲んでいる。さらに、四方の柱には金剛界曼茶羅の諸仏が精密に描かれている。
京都市南区九条町1
075(691)3325
JRをご利用の方 「京都駅」八条口より徒歩15分。
近鉄電車をご利用の方 「東寺駅」より徒歩10分。
JR「京都駅」烏丸口より「京都駅前」から市バス
78系統(久世工業団地ゆき)で「東寺南門前」下車
19系統(中書島 横大路車庫ゆき)で 「東寺南門前」下車
42系統(JR桂川駅前 阪急洛西口駅ゆき)「東寺東門前」下車
16系統(南区総合庁舎・九条車庫ゆき)「東寺西門前」下車
JR「京都駅」八条口より「京都駅八条口」から市バス
78系統(久世工業団地ゆき)「東寺南門前」下車
19系統(中書島 横大路車庫ゆき)「東寺南門前」下車
16系統(南区総合庁舎・九条車庫ゆき)「東寺西門前」下車
開門時間
午前5時 開門、午後5時 閉門
拝観時間
金堂、講堂
午前8時〜午後5時(午後4時30分 受付終了)
宝物館、観智院
午前9時〜午後5時(午後4時30分 受付終了)
拝観料
御影堂、食堂などの拝観は無料です。